へーつぁんの自由研究日記

うだつのあがらない法曹の日常

刑事

訴因変更の可否について自分が理解するところ

【設例】 検察官は,被告人を,「被告人は,平成29年1月1日,〇公園において,被害者が遺失したキャッシュカードを横領した。」との遺失物横領罪で起訴した。これに対して,弁護人は,被告人は,交番に届けるつもりで拾得したもので,横領行為がないと主…

改正刑事訴訟法-被疑者国選弁護人の対象事件が拡大されるのはいつから?

***結論だけ知りたい方向け*** 結論からいうと,平成30年6月1日です。これまでは,死刑、無期又は長期3年を超える懲役又は禁錮に当たる犯罪につき勾留されている被疑者について国選弁護人を付すことしかできませんでしたが、平成30年6月1日からは,…

居酒屋にお客が置き忘れた財布を取った場合、窃盗罪?占有離脱物横領罪?

【事例】Aらは,深夜,個人Cが経営する小さな居酒屋でお酒を飲んでいた。Aらの隣には,Bらがおり,Bらが先に席を立った。ところが,Bは,自分の席に財布を忘れたまま帰ってしまった。Aらは,そのことに気づき,Bらが返ってこないかを観察し,Bらが返ってから…

建造物等以外放火における客体の限定の要否

マイナー論点として,刑法110条の客体を限定して,点火材料として用いられるような紙片などを除くべきか,というものがある。 110条の客体を限定すべきとする説は,それ自体を焼損することに意味のあるような物に限定すべきだ,などと主張する。これに…

不意を突いた行為による強制わいせつ罪の成否

Aは,通行中の女性Vに対して,Vの不意を突いて突然キスをして逃走した。 こんな場合,頭に浮かぶのは,強制わいせつ罪だろう。ところが,刑法上,強制わいせつ罪の条文は,以下のようになっている。 「13歳以上の者に対し,暴行又は脅迫を用いてわいせつな…

強制わいせつ罪における性的意図の要否

最高裁平成29年11月29日大法廷判決は、強制わいせつ罪が成立するにあたり、性的意図が必要であるとする最高裁昭和45年1月29日判決を変更し、同罪の成立のためには性的意図は不要であるとした。 ただし、この判例を、「最高裁は、性的意図が必要であるとする…

着衣の上からおしりを触った場合,強制わいせつか,条例違反か

わいせつの定義は,一般に,「徒に性欲を興奮または刺激せしめ,且つ,普通人の正常な性的羞恥心を害し,善良な性的道徳観念に反する」行為をいうものとされている。 この度,強制わいせつに主観的な意図が必要かという点についての判例変更があったことは有…

覚せい剤の自己使用事案における故意の認定

覚せい剤の自己使用罪で,頻繁に聞く弁解の内容としては,「自分が知らないうちに覚せい剤が体内に入った」というものである。 覚せい剤は,隠れて使うものなので,尿中から覚せい剤成分が出たこと以外に,いつ,どのようにして被告人が覚せい剤を使用したの…

リモートアクセスによる電子データの差押え

研修832号の記事(東京高裁の判決を題材にしたもの)の感想。 事案は次のような感じ。 捜査機関は,リモートアクセスの許可がある捜索差押上により,被疑者方からパソコンを押収した。しかし,捜査機関は,パソコンを差し押さえる際,パソコン内からアク…