へーつぁんの自由研究日記

うだつのあがらない法曹の日常

2018-04-01から1ヶ月間の記事一覧

相続放棄の錯誤無効?ー勘違いして相続放棄をしてしまったらとても大変ー

【設例】 Aの両親BCは,Aが幼いころに離婚し,Aは,母親Cによって女手一つで育てられた。数十年後のある日,Aは,Bの後妻Dから,Bが死亡し,目立った財産もないので,相続放棄をしたらどうかとの連絡を受けた。Aは,Bとは全く連絡も取っておらず,Bに何の愛…

法律学はRPGとよく似ている

法律の初学者は,法律ってよく分からない難しい,どう答案を書いてよいか分からないというイメージを持っているかもしれない。 そこで敢えて言おう,法律学はRPGに似ている。例えば,ドラクエⅢでラーミアをよみがえらせたい場合には,世界中に散らばる7つの…

大麻の使用を禁止することは法制度としては当然

昨今,少年事件においても,大麻使用の事件がちらほらみられる。その少年らの意見としてたまにあるのが,「大麻の害はタバコやアルコールよりも低い。大麻は合法化されている国もある。規制する日本の制度がおかしい。」というものである。断片的な情報を集…

養子縁組の流れ~基本編~

【設例】 AB夫妻は,共働きの夫婦で子供1人を養育していた。ある日,Aの兄Cが過労により精神障害を発症してしまい,治療のため,子供D(2歳)に対する養育を充分にすることができなくなってしまった。AB夫妻は,Dのことを可愛そうに思い,Dを養子に迎え,A…

熟年離婚における老後の年金額の格差をなくすための手続(年金分割)

【設例】 A(昭和35年生まれ)とB(昭和40年生まれ)は,平成3年1月1日に婚姻した。Aは,婚姻中,会社で勤務し,平均して年収600万円を得ていた。Bは,パートで働き,平均して年収150万円を得ていたほか,家事育児を主に担当していた。ところが…

訴因変更の可否について自分が理解するところ

訴因変更の可否って難しいですよね。正直学生の頃は全然理解していませんでした。そこで,復習の意味も込め,実務の経験を踏まえて自分なりに整理してみました。異様に長いですが,訴因変更の可否が分からないという方に少しでも参考になればと思います。た…

改正刑事訴訟法-被疑者国選弁護人の対象事件が拡大されるのはいつから?

***結論だけ知りたい方向け*** 結論からいうと,平成30年6月1日です。これまでは,死刑、無期又は長期3年を超える懲役又は禁錮に当たる犯罪につき勾留されている被疑者について国選弁護人を付すことしかできませんでしたが、平成30年6月1日からは,…