へーつぁんの自由研究日記

うだつのあがらない法曹の日常

家事

相続放棄の錯誤無効?ー勘違いして相続放棄をしてしまったらとても大変ー

【設例】 Aの両親BCは,Aが幼いころに離婚し,Aは,母親Cによって女手一つで育てられた。数十年後のある日,Aは,Bの後妻Dから,Bが死亡し,目立った財産もないので,相続放棄をしたらどうかとの連絡を受けた。Aは,Bとは全く連絡も取っておらず,Bに何の愛…

養子縁組の流れ~基本編~

【設例】 AB夫妻は,共働きの夫婦で子供1人を養育していた。ある日,Aの兄Cが過労により精神障害を発症してしまい,治療のため,子供D(2歳)に対する養育を充分にすることができなくなってしまった。AB夫妻は,Dのことを可愛そうに思い,Dを養子に迎え,A…

熟年離婚における老後の年金額の格差をなくすための手続(年金分割)

【設例】 A(昭和35年生まれ)とB(昭和40年生まれ)は,平成3年1月1日に婚姻した。Aは,婚姻中,会社で勤務し,平均して年収600万円を得ていた。Bは,パートで働き,平均して年収150万円を得ていたほか,家事育児を主に担当していた。ところが…

遺産に賃貸住宅とローンがある場合の相続債務負担の在り方

マンション経営をしている相続人が死亡した場合,債務の行方は意外と問題が大きい。 相続が開始した場合,債務は,法定相続分に応じて当然に分割されることになることは,良く知られているところだと思う。では,その準則に従って,次の事例を考えてみよう。…

預貯金と遺産分割(最高裁平成28年12月19日大法廷決定)

入手しました,調査官解説。担当調査官は齋藤毅判事(51期)。最近の調査官解説は,一定の方針があるのか分かりませんが,短いものが多い印象を受けていた中,力作の52頁。読むのが大変だ(半分くらいは注だが。) せっかく読んだので感想をば。 大法廷…

代襲相続が生じた場合の特別受益の行方(福岡高裁平成29年5月18日)

福岡高裁平成29年5月18日(判例時報2346号81頁)の感想 遺産分割事件において厄介なのが,代襲相続や再転相続があった場合に特別受益の主張がある場合である。上記裁判例は,この問題を扱うもので,特段目新しい争点に関するものではないが,高裁…

被相続人に家をタダで貸した場合,寄与分が認められるのか

1 はじめに 遺産分割の事件では,寄与分が主張されることとがままある。一般に,寄与分には,①家業従事型,②金銭等出資型,③扶養型,④療養看護型,⑤財産管理型があるとされる。 この記事では,そのうち,「兄が,身寄りのない弟(借家住まい)のために特別…