へーつぁんの自由研究日記

うだつのあがらない法曹の日常

仕事は楽しいかねを読んでみた

Kindleアンリミテッドにふと登録してみたところ、「仕事は楽しいかね」という本にでくわした。

まぁ、ランキングに載っていたくらいだから有名な本なんだろうが。その感想をば。

この本のエッセンスを簡単にまとめると、「考える暇があればとりあえずやってみよ。そして試行回数を増やせ。そうすれば、成功に近づく」と言うことだと思う。

今の世の中、「目標を設定し、その目標達成のために必要な行動をする」と言う考えがかなり覇権を得ている気がする。会社のプロジェクトとかでいうと、これはおそらく正しい。しかし、この本からは、これを「人生」にまで当てはめるべきではないというメッセージを得たように思う。言い方を変えれば、「人生における目標を設定してそれに沿った行動をするという」という行為は、自分の可能性をかえって狭めるというメッセージを得たように思う。

目標指向的な思考方法は、必ず、「この行動にはどのような意味があるのか」を検討するプロセスが入る。これを人生に当てはめるとどうだろうか。おそらく、「これは私の人生の目標とはあまり関係がないから、やらないでいいや」という思考回路に陥ってしまうであろう。

しかし、これは非常に危険な思考である。これまで世界の成功者は、目標ありきで突き進んでその目標を達成して成功を収めたかというと、そうではない。本ではコカコーラの事例やアップルコンピューターの事例があったが、まぁ、いわば成り行きで成功を収めたということのほうがむしろ多そうである。

人生の目標という、曖昧なものを設定し、それに合わない行動はやらない、という思考方法に陥ってしまうと、かえって試行回数が減り、成功が遠のく、というわけである。「適切なタイミング」「適切な行動」なんていうのは、その当時にはわかりっこないわけで、そんなものを求めていれば、結局何もしないまま時間が過ぎてしまう。失敗は成功の母というように、成功するためには、その何倍もの失敗を積み重ねる必要があるのである。

そんなことをするくらいなら、自分の感覚の赴くようにいろいろと試してみて、日々変化をしたほうがずっとマシだ、というわけである。
読んだことはないけど、ホリエモンの「多動力」も、大体同じようなことを言っているんじゃないかなぁと推測してみる。

今年も「本年度の抱負」を考えていろいろと行動目標を立ててみたものの、一見意味がないと思われるようなことも、いろいろチャレンジしてみないといけないなぁと感じた次第である。